「メディアに載れば、生成AIにも届く」とは限らない
プレスリリースを配信し、複数のメディアに転載されれば、生成AIにも自社の情報が蓄積される。
広報やマーケティングの現場では、掲載件数を増やす施策が「AI対策」として語られ始めています。
ただし、ウェブ上に記事が存在することと、生成AIの学習材料として残ることは同じではありません。
PR効果測定サービス「Qlipper」を提供する株式会社トドオナダは、2026年6月28日、国内主要3,166媒体を対象に、生成AIの事前学習データへ届く可能性を調査しました。
主要な生成AI向けクローラーが巡回を許可されているか。記事本文を取得できるか。取得後の文章が品質基準を満たすか。
一連の工程を調べた結果、「通過見込み」と判定された媒体は317媒体、全体の10.0%でした。
国内主要3,166媒体を調べてわかったこと
10.0%
「通過見込み」と判定された媒体
317媒体/3,166媒体
33.6%
「条件付き通過」まで含めた割合
1,063媒体/3,166媒体
64.2%
本文の取り出しや品質判定の段階で、基準を満たさなかった媒体
2,032媒体/3,166媒体
3媒体
主要なプレスリリース配信サービス10媒体のうち、「通過見込み」と判定された媒体
「有名な媒体だから」「掲載件数が増えるから」という理由だけでは、生成AIへの情報到達を判断できません。
生成AIに情報が届く経路は、一つではない
生成AIが回答する前から内部に持っている知識を形づくる仕組みを、事前学習と呼びます。
一方、質問を受けた時点で、検索結果や外部の文書を取り出して回答に使う仕組みが、検索拡張生成(Retrieval-Augmented Generation、RAG)です。
両者では、PR活動が影響する場所も、結果が表れるまでの時間も異なります。
事前学習への働きかけは、信頼できる場所に情報を長く蓄積し、将来のAIモデルが自社をどのように理解するかに関わります。
検索拡張生成への働きかけは、現在ウェブ上に存在する情報が、利用者への回答で参照される可能性に関わります。
プレスリリースやメディア掲載をAI対策として活用するには、両者を混同せず、目的に応じて発信内容と掲載先を設計しなければなりません。既存の告知案でも、事前学習と検索拡張生成では、メディア掲載の役割が異なる点を問題として挙げていました。
本セミナーでお伝えする内容
第1部
「AI対策」を二つに分けて考える
株式会社IDEATECH 競 仁志
生成AI対策という言葉の中には、異なる目的の施策が混在しています。
第1部では、事前学習と検索拡張生成の違いを整理したうえで、プレスリリース、メディア掲載、独自調査、導入事例などが、どの場面でどのような役割を持つのかを解説します。
主な内容は次のとおりです。
- 生成AI対策として語られている施策を、短期と中長期に分ける
- メディア掲載が事前学習と検索拡張生成に与える役割の違い
- 第三者が自社について説明するための根拠のつくり方
- 独自調査や導入事例を、異なる文脈の情報発信へ展開する方法
第2部
国内3,166媒体の調査から見る、生成AIに届く情報・届かない情報
株式会社トドオナダ 白石 達也氏
メディアに記事が掲載されてから、生成AIの学習材料として残るまでには、複数の工程があります。
第2部では、国内主要3,166媒体の調査結果をもとに、生成AI向けクローラーの巡回、記事本文の取得、不要部分の除去、品質判定、重複排除までを解説します。
技術用語の紹介だけで終わらせず、広報・マーケティング担当者が掲載先や発信方法を判断するための基準へ変換します。
主な内容は次のとおりです。
- 国内主要3,166媒体のうち、「通過見込み」が10.0%だった理由
- 大手媒体、専門媒体、プレスリリース配信サービスで結果が異なる理由
- Common Crawlに自社サイトが収集された履歴を確認する方法
- AIが自社をどの程度正しく認識しているかを確かめる質問方法
- 自社が想定する競合と、AIが同じカテゴリで扱う企業との違い
- AI上の認識を一度だけでなく、継続して確認する考え方
AIの認識を確かめる際は、一つの質問結果だけで判断しません。
自社名を正面から尋ねて情報の正確さを見る。企業の特徴や顧客課題から自社名が出るかを逆方向から確かめる。上位カテゴリの中で、どの企業と並んで挙げられるかを見る。
複数の尋ね方を組み合わせることで、自社がどの方向から認識されているかを確認します。
参加者特典
参加者全員に、株式会社トドオナダが制作したAIの事前学習に関する持ち帰り資料3点をお送りします。
生成AIが情報を集める経路や、自社の認識状況を確かめる方法を、セミナー後に社内で実践する際にご活用いただけます。
次のような方を対象としています
- BtoB企業で広報、マーケティング、コンテンツ制作を担当している方
- プレスリリースやメディア掲載を、生成AI対策につなげたい方
- 事前学習と検索拡張生成の違いを整理したい方
- 掲載件数以外の基準で、広報活動を評価したい方
- 独自調査や導入事例を、第三者からの言及につなげたい方
登壇者
白石 達也氏
株式会社トドオナダ 取締役 Founder
2020年、株式会社トドオナダを共同創業。PR効果測定サービス「Qlipper」の営業・渉外を統括し、PRとデータ分析を組み合わせた広報活動を支援している。
Qlipperは、国内主要4,000サイト以上を常時モニタリングし、1日約20万件のニュース記事を収集。記事ごとのページビューを予測する「仮想ページビュー」で、特許第7098122号を取得している。2026年6月には、国内主要3,166媒体を対象に、生成AIの事前学習データへ届く可能性を調査した。
競 仁志
株式会社IDEATECH 専務取締役
リサーチデータマーケティング「リサピー®」の立ち上げと推進を担当。調査や取材で得た事実を起点に、BtoB企業の広報、マーケティング、営業で活用できるコンテンツを企画している。
企画立案数は3,000件以上、累計担当企業数は300社以上。現在は、独自調査、第三者媒体での言及、コンテンツ制作を組み合わせ、生成AIから正しく認識されるためのPR支援に取り組む。株式会社IDEATECHは、調査PR案件2,500件以上の実績を持つ
開催概要
セミナー名
プレスリリースを、本当の意味でAI対策にする。
国内主要3,166媒体の調査で見えた、生成AIに届くPR・届かないPR
開催日時
2026年9月24日(木)12:00〜13:00
開催形式
オンライン配信(Zoom)
参加費
無料
共催
株式会社トドオナダ
株式会社IDEATECH
※お申し込み後、視聴用URLをメールでご案内します。
※講演内容は、当日の進行に応じて変更する場合があります。
※同業他社および個人の方からのお申し込みは、参加をお断りする場合があります。
※録音、録画、画面撮影、講演資料の無断転載はご遠慮ください。