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AIが書く文章はなぜつまらないのか。

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// INDEX
  1. 1:AIが書く文章がつまらないのは、書き方の問題
  2. 2:AIが書く文章がつまらないのは、内容の問題
  3. 3.では、どうすればおもしろくなるのか
  4. 一次体験を集めることに集中し、AIに整理してもらう
  5. 第三者視点をやめる
  6. 純粋な疑問を口にしてみる
  7. AI Editorをたてる
  8. AI時代のコンテンツは自分軸で
  9. ◾️この記事の執筆者

最近、これは一種の「AIハラスメント」ではないかと思う瞬間が、日々の仕事の中で増えています。それは、「AIが書いた文章を読まされる時間が長くなっている」という点です。

当社が実施した調査によると、「勤務先で生成AIの業務活用が進む前より、仕事で読む文章・資料の量が増えた」と答えた人は61.0%でした。

実際、帝国データバンクが実施した「生成AI活用状況調査」を見ると、業務で生成AIを活用している企業の割合は2024年の17.3%から、2026年には34.5%へと倍増しました。大企業に限ればすでに半数近くに達し、その活用用途のトップは「文章の作成・要約・校正」(45.1%)です。

ほんの数年前まで、プライベートで生成AIを使ったことはあっても業務で使うには精度が…という懸念があったものの、もはや一部の企業では「AIを使うこと」を推奨したり、評価の条件にしたりしています。

そして、ライターなど「文章を書く仕事」に限られて使われていたツールは、営業、企画、総務、マネジメント層まで、多くのビジネスパーソンが当たり前に使うインフラになりました。その結果として何が起きたか。

AIに書かせた文章を読む機会が、異常な勢いで膨れ上がりました。

クライアントから送られてくるメールや提案依頼書。部下が提出してくる週報や企画書。それらを開いた瞬間、胸の奥に小さな違和感が立ち上がります。

「あ、これAIだな」

なぜ分かるのか。

答えは単純で、私自身もまた、AIを使って文章を作っているからです。差し出されたテキストの裏にあるプロンプトの影まで透けて見えてしまいます。

以前、その違和感は悪いものではありませんでした。

たとえば議事録。人が書いた文章より、整理されていて読みやすいと感動していました。

しかし最近は…

AI文章の量産は加速しています。自分がAIに頼んだものも読まなければいけないし、他人が書かせたものも読まなければならない。

明らかに読む文章量が増えている気がする。視力も落ちている気がするし(それはそろそろ老眼の年齢のせいか)、眉間のシワも増えた気がします。

AIからの回答を待つ時間も減りました。お手洗いに行く暇も頭を休ませる間もなく、投げたボールが返ってきます。しかも返ってくる文章そのものが以前よりどんどん長くなっています。AIが人間からのツッコミを学習した結果なのでしょうか。

業務を効率化するための道具だったはずなのに、気づけば一日のうちのかなりの時間を、「AIが書いた長大な文章を延々と読み下すこと」に奪われています。

その文章が面白いならここまで苦痛ではありません。

しかし、なぜだろう。

なぜ、AIが書く文章はあんなにもつまらないのでしょうか。

文字を目で追っているはずなのに、頭の中をツルツルと滑り落ちて何も残らない。3段落も読めば、まぶたの裏が鉛のように重くなる。

なぜAIが書いた文章だとわかるのだろう。

なぜAIが書いた文章はつまらないのだろう。

問題は書き方なのか、中身なのか。

AIが書いた文章がつまらないからといって、今さら、ゼロから文章を書く気にはなれない。AIを使うなとも言えない。もうAI以前には戻れない。

でも、つまらない文章を作りたくないし、読まされたくもない。

そこで、なぜAIが書いた文章はつまらないのか。AIを使いながらつまらなくない文章を書くにはどうしたらいいかを考えます。

1:AIが書く文章がつまらないのは、書き方の問題

AIが書いた文章がつまらない要因は、内容とアウトプット(書き方)にあると考えます。まずわかりやすい、アウトプット(書き方)から。

AIが書く文章がとても単調だと感じるのは、まず1文の文字数がだいたい同じ長さなこと。だいたい50字前後。

さらに、同じ語尾が続くことです。例えば、ChatGPTは「ます」が好きです。

「ーーーーーーます。ーーーーーーます。ーーーーーーます。」

私はこれが鳥肌が立つほど気持ち悪く感じます。

楽譜にすると、同じ音符が横にずらーっと並んでいる感じです。音階がない。もしくは心電図。要は単調なのです。

また、AIの思考は基本的に英語。それを日本語に翻訳していることも違和感の原因だと思います。

自然な日本語に関して、どのAIが得意かというのは度々変わります。以前は圧倒的にClaudeでしたが、最近はなぜか句点が非常に多く、カタコトな日本語のようです。現時点(2026年11月3日時点)で最も自然なのはGeminiかと思います。なので、私はChatGPTに書いてもらった文章をGeminiに投げて、自然な文章にいつも直してもらっています。その際、「同じ語尾を続けて使わないように」と言います。

しかしそうすると、Geminiは体言止めを使ってくるので、ビジネス文章なのにカジュアルになってしまいます。または無理に語尾を変えようとして、冗長的な言い回しになったりもします。

なかなかニュアンスを理解してくれるAIはいません。

2:AIが書く文章がつまらないのは、内容の問題

おもしろくないと感じる最大の要因は「内容」です。内容がよければ、多少書き方に問題があっても「つまらない」とは感じないでしょう。

例えば私は最近『エベレストは居酒屋です(著: 渡邊 直子)』という本を読みました。書き手は明らかに文章を書くのに慣れていないと感じましたが、ページをめくる手が止まらず、一気に読んでしまいました。

しかし、この面白さをAIに求めることはできません。その理由はみなさんお分かりだと思いますが、AIにまとめてもらいました。

💡 AIが書く文章の内容がつまらないのはなぜですか?
1. 「最も無難な言葉(確率の最大化)」を選ぶアルゴリズム
LLMの根本は「直前の単語から、次に来る確率が最も高い単語を予測して繋げる」という確率計算です。

  • 平均値への収斂: 数千億のテキストを学習した結果、出力される答えは常に「世の中の意見の平均値(最大公約数)」になります。
  • 尖った意見の排除: 突飛なアイディアや個人的な偏り、極端な切り口は、確率的に「スコアが低い」としてアルゴリズム自身に切り捨てられます。
    結果として、どこかで見たような、当たり障りのない「優等生の作文」しか出てきません。
    2. 「リスク(代償・損失)」を背負えない構造
    人間が書く文章に重みや説得力が生まれるのは、書き手が自分の時間、信用、お金といった「リスク(スキン・イン・ザ・ゲーム)」を賭けて得た経験だからです。
  • 安全地帯からの正論: LLMには肉体も立場も予算もありません。失敗して冷や汗をかいた経験も、現場のドロドロした人間関係も持っていません。
  • 痛みの欠落: 泥をかぶった経験がないため、出せる答えはどうしても「教科書通りのアドバイス」になり、言葉の端々に生々しさが宿りません。
    3. 「何かをあえて捨て去る(スタンスを取る)」ことができない
    文章を面白くするのは、「AとBがあるが、今の時代は絶対にAを捨ててBを取るべきだ」というような、明確なスタンスや割り切りです。
  • 全方位への配慮: LLMは学習データ全体の辻褄を合わせようとするため、「〜も重要ですが、一方で〜という側面もあります」と全方向に配慮します。
  • トレードオフの回避: 誰も傷つけない代わりに、誰の心も動かせない「100点満点中、誰にとっても60点の文章」で着地してしまいます。

「言葉の端々に生々しさが宿りません。」

一気にAIっぽい文章になりましたが、その通りです。『エベレストは居酒屋です』に書かれている情報はほぼ一次情報。著者の実体験に基づくものであり、知らない情報ばかり。そのため少し読みにくかったのも事実です。

よい文章は「8割の予定調和と2割の発見のバランスである」とは、以前私がとあるメディアの編集長から教えてもらったことです。そのときは、私が作ろうとしたコンテンツが10割の発見になっていたから、こう言われたと記憶しているのですが、AIは逆です。10割の予定調和。

「今日はランチに、」

と来たら、

「今日はランチに、カレーを食べた」

「今日はランチに、友達と会った」

とは来ても、

「今日はランチに、3.1415926535」

「今日はランチに、リピートアフターミー」

とは来ないのです。つまり、10割の予定調和。

例えるなら、AIは高速道路。信号もない、人も飛び出してこない。同じ速度、同じ景色が続く道。一方で、人が書く文章は、一般道路。信号で止まらなければならないし、歩行者に注意しなければならない。

高速道路は快適ですが、眠くなります(その結果、事故を起こして目が覚めることもありますが)。AIが書いた文章を読んでいるときの気だるさは、あくびをしながら高速道路を走っているときに似ています。

3.では、どうすればおもしろくなるのか

ではどうすればいいのか。

書き方(アウトプット)の問題はある程度AIの癖を把握することで改善できると思います。

以下に「AIっぽい文章とは」をまとめたので参考にしてください。そしてAIに「AIっぽい表現を直してください」と依頼すればいいのです。もちろんそれでも違和感は残ると思いますが、最後の仕上げは人の手でしましょう。

AIっぽい文章とは? AIに書かせた文章の見つけ方、直し方

難しいのは内容です。結局、“2割の発見” を作るのは私達自身です。

分かり切ったこと、既出の情報だけをAIにまとめさせるのでは、過去におけるSEO記事の量産と変わりません。

2割の発見とは、ファッションで言えば「崩し」になる部分かもしれません。

AIの書く文章は、就活生が着るリクルートスーツのようです。規律は正しいが、個性がない。そこに敢えて調和を乱す要素をひとつ差し込むからこそ、人はそこにセンスを感じ、面白いと思うのです。文章もまったく同じです。

一次体験を集めることに集中し、AIに整理してもらう

「人とAIの分業」はさまざまな場所で言われていることです。

コンテンツ作りにおいて、人がやるべきは一次情報集めでしょう。

発見は、個人の体験から生まれます。

BtoBコンテンツにおいては、導入事例や、失敗事例といった一次情報がお宝情報です。その定性情報から仮説を立て、得た調査データ(定量情報)もそうです。

他社のコンテンツと差別化しオリジナリティを加えるには一次情報が重要であるー。分かっていても手間がかかるため、後回しにしていたのがこれまでです。

しかし、AIのおかげで多くの“手間”が省けるようになりました。

取材した録音データをAIに投げればコンテンツにまとめてくれます。後工程だけでなく、「何を聞くべきか」、質問事項も整理してくれます。素人が撮影した写真であっても綺麗に整えてくれます。

8割の予定調和はAIの得意分野。ここは任せましょう。そして浮いた時間やコストで2割の発見をつくる。

浮いた時間で一次情報を集めにいきましょう。AIにはない情報を集めにいくのが人の仕事です。

第三者視点をやめる

多くの企業がオウンドメディアをつくるようになり、BtoBコンテンツに関しては、「第三者視点」が基本とされてきました。「〇〇らしいです」「〇〇になるでしょう」という言い回しが基本で、断定表現はタブー。その結果、だれも責任をとらないコンテンツが溢れかえりました。しかし、SEO記事が担ってきた第三者はAIまとめにとってかわられました。何かを調べようと検索すれば、冒頭でAIがまとめてくれる。ゼロクリック率は日に日に上がっています。

企業が発信するコンテンツの主語は、もはや「自分たち」でも良いのかもしれません。というより、一次情報が増えれば、必然的に主語は自分たちになるはずです。

純粋な疑問を口にしてみる

IDEATECHのコンテンツは「これってなんででしょうね?」という疑問から生まれることが多いです。例えば「AIが書いた文ってなんでつまらないんでしょうね」とか。「リード獲得から逆算するコンテンツ」、ではなく「自分たちが知りたいことを調べて考察するコンテンツ」。これまでは読者に寄り添いすぎました。マーケットインからプロダクトアウトへ。自分たちの興味関心に顧客を寄せてくる。自分たちが面白い・知りたいと思うコンテンツじゃなければもうつくる意味はありません。

AI Editorをたてる

最後にAIを使って書いた文章は、AI Editorのチェックを受けましょう。

自分がつまらないと思っても、他人からしたらおもしろいと感じることもあるでしょう。自分にとっては当たり前のことであっても他人にとってそうではないときです。もちろん、その逆もあります。

このジャッジは、第三者に委ねるしかありません。AIに聞いても誉めてくるだけなのであてになりません。

第三者チェックが必要なのは、「AIに書かせる文章だから」というわけではないと思います。しかし特に、AIに書かせた文章は、何となく筋が通っているように感じられてしまうので、懐疑的な視点が重要です。

AI時代のコンテンツは自分軸で

AIの書く文章はなぜつまらないのか。という疑問から始まった今回。結論は、マーケットインからプロダクトアウトへ、になってしまいました。「自分でも想定していなかった結論に辿り着く」、これも人が成せることです。

SEO時代の基本はマーケットインでした。でも顧客に寄りすぎた結果、顧客が離れてしまった。そしてお悩み解決の役割はAIへ。もちろん、AIが回答するためには、だれかが情報提供をしなければなりませんが、うまみがありません。「面白いな」と思ってもらえるコンテンツをAIの力を借りて作りましょう。たとえば弊社の社長が始めた、以下のコンテンツ。完全に趣味を兼ね備えています。

https://ideatech.jp/column/ishikawa/

でもここから、実際に発注につながりました。商談後、コラムを読んだ責任者の方がこの考え方に共鳴し、7社以上あったコンペにて当社を選んでいただいたのです。自分の興味関心に自信を持ちましょう。アンテナを磨きましょう。企画会議は楽しく雑談しましょう。そこからAIには書けないものがうまれます。


◾️この記事の執筆者

高嶋麻衣

株式会社リクルートで営業・ディレクター・事業開発を経験したのち、独立。2022年9月よりIDEATECHへ参画。IDEATECHでは、自社・顧客のコンテンツ制作を担当。2021年にリモート移住し、東北で13頭の馬と暮らす。プロとして競技会にも出場するBizlete(ビズリート/Business × Athlete)

執筆したIDEATECHのコンテンツ(高嶋おすすめ)

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