// INDEX
- BtoB調査PRとは?広告と異なる「信頼を勝ち取る」広報戦略
- 【事例で学ぶ】BtoB調査PRで成果を出す3つの王道テーマ
- ①「業界の課題・実態」を可視化し、ソートリーダーシップを確立する
- ②「決裁者・担当者の本音」を明らかにし、潜在ニーズを喚起する
- ③「社会トレンド×自社領域」を掛け合わせ、ニュース価値を創出する
- 失敗しないBtoB調査PRの進め方|企画から配信までの4ステップ
- ステップ1:目的の明確化とリード獲得に繋がるテーマ設計
- ステップ2:メディアとターゲットに響く調査票の具体的な作成術
- ステップ3:信頼性を担保する調査対象者の選定とデータ回収方法
- ステップ4:プレスリリースの配信と読み手の共感を呼ぶストーリーテリング
- 調査を会社の資産に変える!リード獲得を最大化する二次活用術
- 調査結果をフックにしたホワイトペーパーを作成し、質の高いリードを獲得する
- 営業資料に客観的データを盛り込み、商談の説得力を飛躍的に高める
- オウンドメディアやセミナーで深掘り解説し、見込み客を効果的に育成する
- 生成AIに引用されるためのFAQコンテンツ化で持続的な認知を狙う
- 【リサピー®活用事例】Z世代の意識調査で「若者のクルマ離れ」に一石を投じたKINTO様のBtoB調査PR
- BtoBの調査PR事例に関するよくある質問
- BtoB調査PRで成功しやすいテーマや切り口はありますか?
- 調査PRは、BtoB企業のリード獲得にどのようにつながるのですか?
- 小規模なBtoB企業でも調査PRの事例はありますか?予算が限られていても実施できますか?
- まとめ

BtoB向けの調査PRで参考にできる成功事例が見つからない、と感じていませんか。
BtoCと異なり、BtoBのマーケティングはターゲットやアプローチが特殊なため、メディアの関心を惹きつけつつ、リード獲得に繋げる調査のテーマ設計は簡単ではありません。
この記事を読めば、BtoB特有の「メディアが好む社会性」と「自社商材への興味喚起」を両立させた会社の成功事例を把握し、自社で実施すべき調査のテーマ設定や、その後の活用フロー(ホワイトペーパー化など)を具体的に描ける状態になります。
BtoB調査PRとは?広告と異なる「信頼を勝ち取る」広報戦略

BtoB調査PRは、企業が独自に実施した調査結果を公表することで、メディア掲載や認知度向上、リード獲得などを目指す広報・マーケティング手法です。
広告が費用を支払って情報を掲載する「買う」手法であるのに対し、調査PRは客観的なデータを用いてメディアにニュースとして取り上げてもらう「信頼される」情報発信です。
特にBtoBでは、意思決定プロセスに複数の関係者が関わり、合理的な判断が求められるため、第三者であるメディアに取り上げられたという客観的な事実が、企業の信頼性や専門性の証明につながります。
この手法は、単なる認知獲得に留まらず、調査データを活用して見込み顧客の課題を浮き彫りにし、自社サービスへの関心を自然な形で高めることが可能です。
次の章では、実際にどのようなテーマで調査PRが成功しているのか、具体的な事例を見ていきましょう。
調査PR支援サービスについては「リサピー® | 調査PR支援サービス」で詳しく紹介しています。
【事例で学ぶ】BtoB調査PRで成果を出す3つの王道テーマ

BtoB調査PRを成功させるには、メディアがニュースとして取り上げたくなる「社会性」と、自社のターゲット顧客が「自分ごと」として捉える課題意識を両立させるテーマ設定が不可欠です。
多くの成功事例は、主に3つの王道テーマに分類できます。
これらのテーマを理解することで、自社が発信すべき情報の切り口が見えてきます。
①「業界の課題・実態」を可視化し、ソートリーダーシップを確立する
自社が属する業界全体の動向や、特定の職種が抱える共通の課題を調査し、その結果を公表する手法です。
例えば、「国内製造業におけるDX推進の実態調査」や「人事担当者1000人に聞いた、1on1ミーティングの課題」といったテーマが挙げられます。
業界の現状を客観的なデータで示すことにより、企業は単なる一プレイヤーではなく、市場を俯瞰し課題を提言できる「ソートリーダー(思想的指導者)」としての地位を確立できます。
これにより、業界内での発言力や信頼性が高まります。
②「決裁者・担当者の本音」を明らかにし、潜在ニーズを喚起する
特定の役職者や業務担当者を対象に、普段は表に出にくい「本音」や「悩み」をアンケートによって引き出すテーマです。
例えば、「中小企業の経理部長に聞いた、インボイス制度対応のリアルな悩み」や「マーケティングマネージャーが本当に求めるMAツールの機能調査」などが考えられます。
ターゲット自身も言語化できていなかった潜在的な課題をデータで示すことで、「自社も同じ状況だ」という共感を呼び起こし、解決策としての自社サービスへの関心を自然な形で喚起することが可能です。
③「社会トレンド×自社領域」を掛け合わせ、ニュース価値を創出する
世間の関心が高い社会的なトレンド(例:働き方改革、DX、SDGs、AI活用)と、自社の事業領域を掛け合わせた調査テーマです。
例えば、勤怠管理システムを提供する会社が「テレワークにおける従業員の労働時間と幸福度の関係性調査」を実施するようなケースです。
社会的な文脈の中に自社の専門性を位置づけることで、経済ニュースやビジネス系メディアだけでなく、一般紙やテレビなど、より幅広い媒体に取り上げられる可能性が高まります。
市場における自社の先進性をアピールする上でも有効な手法といえます。
これらのテーマを基に、次は具体的な調査PRの進め方を4つのステップで解説します。
失敗しないBtoB調査PRの進め方|企画から配信までの4ステップ
BtoB調査PRを成功に導くためには、戦略的な企画から効果的な情報発信まで、体系立てられたプロセスを踏むことが重要です。
ここでは、具体的なアクションを4つのステップに分けて解説します。
この流れに沿って進めることで、調査が単なるデータ収集で終わらず、事業貢献につながるPR活動へと昇華します。
ステップ1:目的の明確化とリード獲得に繋がるテーマ設計
まず、「何のために調査PRを行うのか」という目的を明確にします。
目的は「ブランド認知度の向上」「特定のサービスに関するリード獲得」「営業商談での説得力強化」など、具体的であるほど、その後のテーマ設定がぶれません。
目的が決まったら、そこから逆算してテーマを設計します。
例えばリード獲得が目的なら、ターゲット顧客が抱える課題を浮き彫りにし、その解決策として自社サービスが想起されるようなテーマを設定する必要があります。
「もしこんな調査結果が出たら、自社サービスへの関心が高まるはずだ」という仮説を立てることが、成果に直結するテーマ設計の第一歩です。
ステップ2:メディアとターゲットに響く調査票の具体的な作成術
テーマが決まったら、そのテーマを深掘りし、ストーリーを構築するための調査票を作成します。
単に聞きたいことを羅列するのではなく、回答結果からどのような示唆が得られるかを想定し、設問の順番や選択肢を設計することが肝心です。
例えば、現状の課題を問う設問から始め、その原因や理想の状態、解決策の導入意向などを段階的に尋ねることで、一貫したストーリーが生まれます。
恣意的な誘導にならないよう中立性を保ちつつも、仮説を検証できるような戦略的なアンケート設計が、メディアの関心を引く鍵となります。
ステップ3:信頼性を担保する調査対象者の選定とデータ回収方法
調査結果の信頼性は、誰に聞いたかによって大きく左右されます。
BtoB調査PRでは、「従業員数1,000名以上の企業のDX推進担当者」「SaaS製品の選定に関わる課長職以上」など、ターゲットを明確に定義し、スクリーニングすることが不可欠です。
対象者の条件が具体的であるほど、調査結果の説得力は増します。
データ回収は、多くの場合、インターネットリサーチ会社が保有するモニターパネルを利用して行われます。
調査会社を選定する際は、自社が設定したニッチなターゲット層に対して、十分な回答者数を確保できるかを確認することが重要です。
ステップ4:プレスリリースの配信と読み手の共感を呼ぶストーリーテリング
調査データが集まったら、その結果を分析し、プレスリリースとしてまとめます。
最も重要なのは、単なる数字の羅列で終わらせないことです。
調査結果から見えてきた社会的な背景や業界の課題、今後の展望などを「ストーリー」として描き、読み手の共感を呼ぶ構成を心掛けます。
「〇〇に悩む担当者が8割」といったキャッチーな見出しを立て、最も伝えたい結論を最初に提示し、その根拠となるデータをグラフと共に示していくのが基本構成です。
このストーリーテリングが、メディア掲載の成否を分けます。
調査結果をプレスリリースとして配信した後は、その価値を最大化するための二次活用が重要です。
調査を会社の資産に変える!リード獲得を最大化する二次活用術
調査PRはプレスリリースを配信して終わりではありません。
むしろ、そこからがスタートです。
時間とコストをかけて得た独自の調査データは、会社の貴重な資産です。
この資産を多角的に活用することで、リード獲得や商談化率の向上といった事業成果を最大化できます。
ここでは、調査データを会社の成長エンジンに変えるための具体的な二次活用術を紹介します。
調査結果をフックにしたホワイトペーパーを作成し、質の高いリードを獲得する
プレスリリースでは伝えきれなかった詳細なデータ、クロス集計の結果、専門家による深い考察などをまとめたホワイトペーパーを作成します。
このホワイトペーパーを自社サイトやオウンドメディアに設置し、ダウンロードと引き換えに企業名や連絡先などのリード情報を獲得する仕組みを構築します。
調査データという客観的な情報に関心を持つ見込み顧客は、課題意識が明確であるケースが多く、質の高いリード獲得が期待できます。
BtoB広報のためのPR会社選定ガイドについては「BtoB広報のためのPR会社選定ガイド」で詳しく紹介しています。
営業資料に客観的データを盛り込み、商談の説得力を飛躍的に高める
営業活動において、自社の主張を裏付ける客観的なデータは極めて強力な武器になります。
調査で得られた「業界全体の〇割がこの課題に直面している」といったデータを営業資料に盛り込むことで、顧客自身が課題を「自分ごと」として認識しやすくなります。
これにより、商談相手の課題認識を深め、提案内容の必要性や説得力を飛躍的に高めることが可能です。
顧客の課題をデータで示すことは、信頼関係の構築にも繋がります。
オウンドメディアやセミナーで深掘り解説し、見込み客を効果的に育成する
一つの調査結果を基に、複数のコンテンツを展開します。
例えば、調査結果の特定の側面にフォーカスした解説記事をオウンドメディアで連載したり、調査結果をテーマにしたオンラインセミナーを開催したりする方法です。
これらのコンテンツを通じて、見込み顧客との接触機会を増やし、継続的に有益な情報を提供することで、自社への信頼感や専門家としての認知を高め、効果的なリードナーチュアリングを実現します。
生成AIに引用されるためのFAQコンテンツ化で持続的な認知を狙う
近年、情報収集の手段として生成AIの利用が拡大しています。
調査で得られた一次データを、AIが回答の根拠として引用しやすい「Q&A(FAQ)」形式のコンテンツとして自社サイトに蓄積することも有効な手法です。
「〇〇業界の平均的なDX投資額は?」といった具体的な問いに対して、自社調査のデータを基に回答するページを作成することで、AIを介したユーザーへの情報提供が可能になります。
これにより、検索エンジンだけでなく、AIによる情報生成の場面でも自社の情報が参照され、持続的な認知獲得が期待されます。
実際の企業はこれらの手法をどのように活用しているのか、具体的な事例を見てみましょう。
【リサピー®活用事例】Z世代の意識調査で「若者のクルマ離れ」に一石を投じたKINTO様のBtoB調査PR
トヨタグループが展開するクルマのサブスクリプションサービス「KINTO」は、「若者のクルマ離れ」という社会的な通説に対し、調査PRを用いて新たな視点を提示することに成功しました。
KINTOは、クルマのサブスクという新しいサービスの認知と理解を促進するため、広告以外の信頼性の高い情報発信手段を模索していました。
そこで、Z世代のカーライフに関する意識調査を実施。
「若者は本当にクルマに興味がないのか」という問いを立て、その実態を明らかにすることを目指しました。
調査の結果、「Z世代の約7割がクルマに興味あり」という、通説を覆す意外な事実が判明。
この結果は多くのメディアの関心を引き、自動車専門誌から経済メディア、一般のウェブニュースまで幅広く掲載されました。
この成功事例は、社会的な関心事と自社の事業領域を掛け合わせ、常識に疑問を投げかける切り口がいかにニュース価値を生むかを示しています。
調査によって得られた客観的なデータは、KINTOが若者とクルマの新しい関係性を提案する上での強力な裏付けとなりました。
BtoBの調査PR事例に関するよくある質問
BtoB企業が調査PRを検討する際によく挙がる質問とその回答をまとめました。
テーマ設定のコツからリード獲得への具体的な繋がり、予算に関する疑問まで、実践前に知っておきたいポイントを解説します。
BtoB調査PRで成功しやすいテーマや切り口はありますか?
「業界全体の課題」「特定の決裁者・担当者の本音」「社会トレンドと自社の専門領域の掛け合わせ」が成功しやすい王道テーマです。
自社の専門性を示しつつ、ターゲット顧客が潜在的に抱える課題や悩みをデータで可視化する切り口が、メディアの関心と顧客の共感を同時に獲得する鍵になります。
調査PRは、BtoB企業のリード獲得にどのようにつながるのですか?
プレスリリースで公表した調査の概要に関心を持った読者に対し、より詳細なデータや分析をまとめたホワイトペーパーをWebサイト上で提供します。
資料ダウンロード時に法人名や連絡先などを入力してもらうことで、具体的な検討段階にある質の高いリードを獲得することが可能です。
小規模なBtoB企業でも調査PRの事例はありますか?予算が限られていても実施できますか?
はい、成功事例は多数あります。
調査PRの成否は、必ずしも調査規模の大きさでは決まりません。
回答者数が100名程度の小規模なアンケートでも、切り口の意外性や社会性、ニュースとしての価値が高ければ、大手メディアに取り上げられる可能性は十分にあります。
重要なのは予算規模よりも戦略的なテーマ設計です。
まとめ
BtoB調査PRは、広告とは異なり、客観的なデータを用いて企業の信頼性と専門性を社会に示す戦略的な広報活動です。
成功事例に共通するのは、「業界の課題」「担当者の本音」「社会トレンド」といった、メディアと顧客双方の関心を引くテーマ設定にあります。
調査の企画から実施、プレスリリース配信までを戦略的に進め、さらにその結果をホワイトペーパーや営業資料、オウンドメディアなどへ二次活用することで、1つの調査がリード獲得から商談化率の向上まで、多岐にわたる事業貢献を果たす資産へと変わります。
自社の強みと市場の関心が交差するポイントを見つけ、調査PRを効果的に活用することが求められます。