// INDEX
- 認知拡大から商談創出まで ——業界特化の白書が生んだ想定7倍の成果
- ——今回、保険業界向けの白書を制作されましたが、その背景について詳しく教えてください。
- ——リード獲得については、他の施策もあったかと思いますが、なぜ白書だったのでしょう。
- ——保険業界に特化した白書を作ろうと決めた理由を教えてください。
- ——調査の設問や切り口は、どのように決められましたか。
- ——白書制作で難しいと感じた点はありましたか。
- ——実際の調査結果で、意外な発見はありましたか。
- ——白書の活用方法について教えてください。
- ——メディアとの連携についても詳しく教えてください。
- ——白書を通じて、どのような反応がありましたか?
- ——社内の反応はいかがでしたか。
- ——今後も業界特化型のアプローチを続けていく予定でしょうか。
認知拡大から商談創出まで ——業界特化の白書が生んだ想定7倍の成果
2025-12-16
学校や塾での導入実績を持つ学習アプリ「Monoxer(モノグサ)」は、約3年前から企業向け教育という新領域への挑戦を始めました。しかし、新領域での事業がゆえに、認知やリードの獲得、業界理解に課題を抱えていました。
これらの課題を解決する打ち手として選んだのが、保険業界に特化した白書の制作です。結果は想定を大きく超えるものとなり、業界紙への掲載、バナー広告における想定の7倍の資料ダウンロード、そして大手損保系企業との商談創出につながりました。白書という一つの施策が、認知拡大から商談化まで幅広い成果を生み出したのです。
今回は、モノグサ株式会社で事業開発とマーケティングを担当しているロジャー 麻鈴さんに、白書制作の背景から具体的な成果まで、詳しくお話を伺いました。
4つの課題を一度に解決する施策として白書を選択

——今回、保険業界向けの白書を制作されましたが、その背景について詳しく教えてください。
**ロジャーさん:**弊社は学校や塾向けには実績があるのですが、企業向け教育は約3年前に始めた新しい事業で、まだまだ認知が足りないと感じていました。
そんな中、白書を作ったきっかけは4つあります。一つ目が認知拡大、二つ目が業界理解、三つ目が信頼獲得、四つ目がリード獲得です。
認知拡大の必要性は先ほどお話しした通りで、業界理解については保険会社様への導入実績はあり、各社様の課題を理解しているものの、業界全体の課題をデータとして把握できていませんでした。信頼獲得については、課題をデータや数字で示すことで説得力のある提案ができますし、役立つ情報を届けることで信頼にもつながると考えました。
——リード獲得については、他の施策もあったかと思いますが、なぜ白書だったのでしょう。
**ロジャーさん:**過去の経験から、調査レポートのような資料は比較的ダウンロードされやすい性質のものであると理解していたからです。
実際にマーケティング業務に従事する中で、セミナーやプロダクトの紹介資料はダウンロード比率が低い一方、アンケート調査やお役立ち資料はコンバージョンが高く、効果的にリード獲得ができていました。
まだ情報収集段階で少し興味があるくらいの人にとって、プロダクトの資料は「すぐ営業が来るんじゃないか」という心理的ハードルが生じがちです。営業色の薄いコンテンツの方が、気軽にダウンロードしてもらえます。
加えて、ソートリーダーシップを発揮していくために、白書が役に立つのではと感じていました。今回は、保険業界を狙っていきたいという明確なターゲットがあったので、白書による業界特化型のアプローチが有効だと考えました。
なぜ保険業界だったのか——業界理解と横展開への期待
——保険業界に特化した白書を作ろうと決めた理由を教えてください。
**ロジャーさん:**元々保険業界への導入実績があったので、これをもっと横展開していけるのではと考えていました。
保険業界は、覚える商品が幅広く、皆さん苦労されています。それに加えて法改正など細かいところが変わっていくので、情報のアップデート性も高いです。私たちのアプリは「解いて憶える」をコンセプトにしているので、覚える商品が幅広く、法改正などで情報が頻繁に更新される保険業界には非常にマッチしていると考えました。
——調査の設問や切り口は、どのように決められましたか。
**ロジャーさん:**弊社の営業担当者にもミーティングに参加してもらい、設問を作っていきました。現場でお客様と直接話をして、一次情報を持っている営業担当者に入ってもらいながら白書の構成を作っていくのは、必須だったと思っています。
調査設計の工夫
——自社サービスとのつながりをどう作るか

——白書制作で難しいと感じた点はありましたか。
**ロジャーさん:**元々、Monoxer自体が一言で説明するのが難しいプロダクトなので、それを白書にどう組み込んでいくのかは悩みました。
白書を出すからには、自社のサービス価値を裏付けられる内容にしたいという思いがある一方、営業色を出しすぎると読み物としての価値が下がってしまいます。とはいえ、やはりマーケティング担当としては、資料をダウンロードしていただいた後、Monoxerに興味を持ってほしいという気持ちもあり、そのあたりをどう白書に反映させるのか、バランスには悩みました。
ただ、白書を読んだ方からは「すごく参考になった」というお声をいただいているので、うまくバランスは取れたのかなと思います。
——実際の調査結果で、意外な発見はありましたか。
**ロジャーさん:**1人当たりの年間人材育成投資額に関する設問において、5万円未満という回答が3割を占めました。設備投資が重要になる製造業とは異なり、人が価値を生む保険代理店における5万円未満という投資額は、多くはない印象を受けました。ただ、調査結果を見ていくと、教育の投資対効果を測る手段がないために、思い切った投資判断ができないのではないかという背景が見えてきました。これは白書の調査を通じた発見でしたね。
一方で面白かったのは、自分たちの仮説が裏付けられたことです。例えば、商品知識が不足しているために提案機会を逃しているという課題は、現場の感覚としてはあったのですが、調査データとして確認できたのは収穫でした。
メディア露出と想定の7倍の反響——業界特化の強み
——白書の活用方法について教えてください。
**ロジャーさん:**プレスリリースの発信、ダウンロード資料としての設置、メディアへの掲載、展示会での配布など、多方面で活用しました。
また、白書は8月に完成しましたが、4月頃から制作することは決まっていたので、完成前から保険業界向けのセミナーに出展し、「アンケートに回答いただいた方には、8月以降に白書を配布します」と告知していました。
——メディアとの連携についても詳しく教えてください。
**ロジャーさん:**白書をきっかけに2つのメディアにインタビューしていただき、紙面で取り上げていただきました。

元々繋がりがなかったメディアもありましたが、両メディアとも保険業界では非常に有名なメディアなので、紙面に取り上げられた後、弊社のホームページからの白書ダウンロードが増え、手応えを感じました。
さらに、2つのメディア掲載に合わせて、メールマガジン配信サービスの活用やバナー広告の出稿も、それぞれ実施いたしました。メールマガジンにて大きな反響をいただき、バナー広告では想定の約7倍のリードを獲得できました。
また、業界特化で白書を作るメリットとして、その業界のメディアとコネクションを作りやすいという点があります。保険業界に特化した白書であれば、保険業界のメディアに興味を持っていただきやすいので、それは業界特化コンテンツならではの強みだと感じました。
商談創出と社内での評価
——白書がもたらした多面的な成果

——白書を通じて、どのような反応がありましたか?
**ロジャーさん:**白書は営業色が強くないため、商談にはつながりにくいだろうと思っていましたが、それでも商談に発展したのは嬉しい想定外でした。
——社内の反応はいかがでしたか。
ロジャーさん:「白書を作ってよかった」という認識は社内で共有されています。リードを獲得できましたし、プレスリリースも多くのメディアに転載いただき、保険業界での認知が広がりました。新規商談にもつながっているので、社内の評判は非常に良いです。「次は違うテーマの白書も作りたい」という話も出ています。
また、社外の反響として、ある企業様から協業のお話をいただきました。見込み顧客だけでなく、協業の話にも発展するのは白書ならではの効果だと感じています。
白書をダウンロードいただいた方の中には、保険協会の方もいらっしゃったんです。メディアに取り上げられたことで、「初めて聞く会社だけど白書を出している」という形で業界の方々に認知していただけたのは大きかったですね。
1年で業界認知を確立、次なる業界への横展開

——今後も業界特化型のアプローチを続けていく予定でしょうか。
**ロジャーさん:**そうですね。今年は約1年間かけて保険業界に注力し、白書のほかにもカンファレンスや金融向けの展示会などに取り組んできました。メディア露出、商談、協業の打診など、白書ならではの成果が次々と生まれ、ソートリーダーシップの確立にも貢献できたと感じています。業界を絞ることでメディアに取り上げられやすくなるという成功体験も得られましたし、業界特化の白書は認知向上、関係構築、商談化を効率的に進められる施策だと実感しました。保険業界へのアプローチはひと通りできたので、次は別の業界を開拓していく予定です。
白書は本当にさまざまな場面で活用できます。社内の理解促進にも効果があり、多面的な資産として評価されています。今後も業界別アプローチを続けるうえで、白書制作は軸になる施策だと考えています。